-----------------------------------------------
▼フェラチ○オミュージアム閉館
-----------------------------------------------

 やあ。
 ようこそ、フェラチ●オミュージアムへ。
 このチュパ音はサービスだから、まず聴いて落ち着いて欲しい。

 うん。「また」なんだ。済まない。
 フェラ●チオしてる顔は最高って言うしね。シャブって許して貰おうとは思っていない。

 でも、このチュパ音を聴いたとき、キミは、きっと言葉では言い表せない「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。

 殺伐としたお●んこの中で、その気持ちを忘れないで欲しい。
 そう思ってこのチュパ音を作ったんだ。

 では行こうか。最後のミュージアムへ。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 昔、とある求道者がこう問い掛けられた。

「何故フェラチ●オを求めるのですか?」

 彼は言った。

「そこに口があるからだ」

 魂が震えるほどの真理と原理を内包したこの言葉に、どれほどの人間が頷いたことだろう。

 かく言う私もその一人で、この求道者に憧れたからこそ、口内射精のあと「眠いからもう帰ってええでバイバイ」という言葉が口を突いて出たのだ。

 その言葉に後悔はない。
 否。
 誇らしさしか持たない。

 若さ故の過ちでは無く、若さ故の純粋さから出た言葉だからだ。
 お●んこなんてどうでも良いよ。


 さて、純粋な想いも崇高ではあるが、その崇高さも度が過ぎれば狂信になる。
 狂信に浸れば気持ちは良いが、辿り辿れば頑迷に行き着いてしまうだろう。
 求道として正しくはあるかもしれないが、そこは口を愛する口淫紳士として、洒脱や諧謔を楽しむ余裕を持ちたいところ。

 セコンドピアットを楽しむには、アンティパスタを味わうものだろう?

 だがしかし。
 だがしかし!

 ……ここが難しい。
 アンティパスタの質によっては、セコンドピアットを台無しにしてしまう。

 だが神は無駄なものは作らない。
 美の結晶である女体には、最高の前菜が存在するのだ。

 想像してみて欲しい。

 アワアワと溶けるほど柔らかな乳房が、鉄ほども固くなった陰茎を包み込むときの至福を。

 肉感溢れる小さな舌が、肛門の皺を丁寧になぞるあの感触を。

 メインディッシュに夢を馳せながら、アンティパスタを楽しむ。

 これぞ口淫紳士の「粋」というものでは無いだろうか────。

(福)